肌蹴たシャツを肩から落とす。
露になった肌に唇を寄せると、ふわりと体温が上がる。 唇を寄せるとくすぐったそうに身を捩って、舌先で触れるとくすくすと笑った。 「託生、感じる?」 「くすぐったいだけ」 やめて、と託生はオレから逃げようと身体を丸めて背を向ける。 逃がしてなるものか、とオレは託生の上に覆いかぶさった。 「ギイ、重たいよ」 「んー、じゃあここは?」 背中に指を滑らせると、ぴくっと託生は背を反らした。 冷たい肩先を軽く噛んでみると、ふっと託生は息を漏らした。 「気持ちいい?」 「・・・ん」 それは良かった、とうつ伏せになった託生の背中に口づけを落とす。 腰のラインを何度か撫でて、そういえば、と思い出した。 「なぁ託生」 「なに?」 「今日って何の日か知ってる?」 「え?」 パジャマの下衣を脱がして、下着に指をかける。 「今日は、パンツの日なんだってさ」 「・・・・」 「パンツの交換とかすればよかったかな」 言うと、託生はぷっと吹き出した。色っぽいムードなどどこかへ飛んでしまったように、楽しそうに笑い続ける。 「シャツの交換は祠堂にいた時によくしたね」 「お前、嫌がってあんまりしてくれなかったじゃないか」 「だって、誰かにバレたら恥ずかしいだろ」 「やっぱりパンツの交換の方が良かったかな」 「さすがにパンツの交換はどうかなぁ」 下着姿の恋人の悩ましい姿に、やっぱり交換よりは脱がす方がいいなと思い直す。 「ほら、笑ってないで、続きしようぜ」 「えー、何だかそんな気分じゃなくなったんだけどな」 そんな口ごたえなんてキス一つ塞ぐ。 それにしてもパンツの日。 いったい何をするのが正しい過ごし方なのだろうか。 |