見つめる



「そんなにオレのことが好き?」
「・・・っ!!」
これ以上ないくらいの満面の笑みを湛えて、ギイがぼくに聞いた。
「なに、それ?」
「だって、オレのこと見つめすぎだろ、お前」
「ち、違うよっ。目を見てただけ!」
「それ、見つめるってことだろ?」
「違うよ。ただ目を見てただけっ!」
「何で?」
「だって、ギイの瞳の色、綺麗だから・・・」
「それだけ?」
「・・・・」
その綺麗な瞳に覗き込まれて、逃げることができなくなる。
「・・・そりゃ・・好きじゃない人の目なんて見ないけど」
小さく白状すると、ギイは良く出来ましたとばかりに、ぼくの頬に口づけた。
「託生、オレのこと好き?」
「・・・しつこい」
なぁなぁと纏わりつく甘えたの恋人を、さて、どうしたらいいものか。




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あとがき

こんな恋人やだわ。