「なに?」 「バレンタインのプレゼント」 「・・いつも、くれくれってうるさいギイが珍しい」 「アメリカじゃ男がプレゼントするものだしさ」 「ふうん、そうなんだ」 (ていうか、僕も男だけど、そこはいいんだ・・) どうもギイの思考回路を理解するのは難しいなぁと思いながら、ぼくは包みを開けてみた。 するとそこには、小さな可愛いチョコレート以外にも何やらプレゼントが・・ 「これ・・・」 「いろいろ考えたけど、趣味と実益が一致するものがなかなかなくてさー」 もらったぼくより嬉しそうにギイがプレゼントを広げてみせる。 それはチョコレート色(ギイ曰くはダークブラウン!というところだが)の下着だった。 「・・・何で下着?」 「オレとお揃いな」 「いや、それ理由じゃないし」 「実益も兼ねてるだろ?」 「いや!!どういう実益さ、それ!!!!」 確かにカッコいい下着だとは思うけど!たぶんギイがつければ素敵なんだろうけど!! こんな布面積の小さい下着、どうすれば・・・? せっかくプレゼントしてくれたのに身につけないと、ギイは拗ねたりするんだろうなぁ、と思うと、来年のバレンタインはやっぱりぼくからプレゼントしようと思った。 もっと、普通の、チョコレートで!! |