しっかり昼食を食べたというのに、ギイはまだ足りないと言って、売店でパンをいくつか買ってきた。 3つ買ってきたうちの一つがメロンパンだ。 「メロンパンって固いところが美味しいよね」 かりっとしたクッキー生地のことろ。 「そこってめちゃくちゃカロリー高そうだよな」 「ギイは何食べたって太らないから関係ないだろ?」 「そりゃ今はそうだけどなー。おい、託生、なに皮だけ千切ってるんだ!」 「ギイが太らないように協力してあげるよ・・・うーん美味しいなー」 かしかしとした歯ごたえがたまらない。ギイはぼくの手から食べかけのメロンパンを取り上げた。 「何だよー」 「オレのパンだろ」 「いいじゃん、メロンパンの皮くらい」 「そこが一番美味いところだろうが!」 「メロンパンの皮だけ売ってないかなー」 ぼくが言うと、ギイがあるわけないだろっと突っ込みを入れたのだけれど、 後日、下山したときに「メロンパンの皮焼いちゃいました」という新作を 見つけた。 もちろんぼくたちは迷わずそれを買った。 章三にもお土産で一つ。 邪道だけど美味しかった! |