甘いもの


「砂糖」
「Darling」
「・・・餡蜜」
「Honey」
「・・・・・アイスクリーム」
「Sweetie」
「・・・・・蜂蜜」
「My love」
「・・・・シュークリーム」
「託生」
「だからっ!!さっきから何言ってるんだよ、ギイはっ!!」
ネイティブな発音ではあるものの、これくらいの単語、託生にだって聞き取れるのだ。
山手線ゲームのお題は「甘いもの」
なのにさっきからギイはわけの分からないことばかり言っている。
「だから恋人の呼び方だよ、甘いだろ?」
「・・・・だったら、最後の託生って何だよ」
「託生は、オレにとっては一番の甘いもの」
笑って言って、ギイは不満そうに尖らせた託生の唇にキスをする。
唇が離れると、
「ほら、次は託生の番」
と、ギイが先を促す。
託生は赤い顔をしてギイを上目遣いに見上げた。
「・・・ギイのキス・・ぼくにとっては一番の」
甘いもの。
小さなつぶやきに、ギイは参りましたと託生を抱きしめた。


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あとがき

何だこりゃ。バカップルか!